日本語と英語をつなぐ

アクセスカウンタ

すずきひろしの おとなのための英語塾 入塾お早めに

zoom RSS 英語聴き取りを消化する;文法

<<   作成日時 : 2012/12/02 22:06   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

英語の聴き取りの能力を高めようとして、ひたすら聴きまくる人がいます。それって効果的でしょうか。
聴き取りの能力が低い原因を、聴覚のせいだと決め付けているひとが、そんな勉強方法の選択をしがちです。

言語を聴いて意味をとろうとするとき、人間の頭の中では何が起こっているのでしょう。

ことばを「聴く」ということは、音声を手がかりに、相手のこころに浮かんだことがら(意味)を推測すること(読むこと)です。音声から意味への変換です。

音声を聴くときには、「意味」を推測するために、「意味ある塊(かたまり)」に切り分けます。その塊は、文章であったり、文節であったり、単語であったり、音節であったり、さまざまです。例えば「ありがとうございました」はこれを全部ひと塊に受けとります。難しい表現の場合は、ときには単語に切り分けて理解しなければならないことがあります。

そうやって切り分けた塊は、脳の中でワーキングメモリーという中で処理されるんですが、脳の中に短期に記憶できる容量は決まっています。7つの塊しか入りません。(正確に言うと、個人差があるので7±2個です)
それをメモリースパンといって、この、保持できる塊の数、「7」を「マジカルナンバー」というそうです。

その7つの塊をワーキングメモリーで処理して、それを理解して(腑に落として)そのセットを長期保管庫へ移送します。そして空になったワーキングメモリーの中に次の部分(文章、単語など)を取り込みます。それを延々繰り返します。

ということは、ワーキングメモリー内に上手に切り分けて入れることができないと、意味を理解することができないことになります。仮に取り込めたとしても、その7つで腑に落ちない場合は長期保管庫に移送できないことになります。ワーキングメモリ内は次々に上書きされ、結局何も残らないってことです。 これは「聴き取れたつもりがちんぷんかんぷん」の状態で、誰でも経験があると思います。

これは読む場合でも同じなんですが、単語だけ意味が判ればなんとなく文章の意味が理解できることがあります。(「魚」「猫」「逃げた」が聴き取れた→「猫が魚をくわえて逃げた」ってことだろうな  とか)
でも、その数が7つ以上になると簡単には処理できません。切り分けた単語をワーキングメモリ内で処理しようとするのですが、そこは7つで満杯なので、それ以上になるとオーバーフローしてしまうからです。

意味ある塊にまとめて切り分けることができれば、ワーキングメモリ内の使用量を節約することができて、それで理解が進むことになります。

では、英語の場合、どうやって意味ある塊に切り分けることができるでしょうか。
文法の理解があれば適切に切り分けられます。よく使う言い回しや構文を知っていれば、それをひと塊として取り込むことができます。文法は、音声を適切に分解する酵素のようなものです。


この切り分け作業は、リスニングの場合、音声がうまくキャッチできたあとの話です。やっぱり音声として聴き取る能力も求められます。でも、音声として聴き取る能力は、文法でも補完できます。「ここにはこんな感じの単語がくるはず」という感覚があれば、聴き取りにくかったところを補完して、正しい音を取り込むことができます。

そういう意味で、リスニングは総合力です。「リスニングだけがすごくできてリーディングはさっぱり」という人はいません。リスニングには文法が必要なんです。

ワーキングメモリ内での作業には、周辺知識が必要になります。ワーキングメモリ内では「腑に落ちた」形でないと長期保管庫へ移送できません。「腑に落とす」ためには、それに関連した知識が必要です。野球の話をきくときはそのルール、料理の話をするときは材料や調味料の知識、そんな知識がリスニングでの理解を助けます。

そうやって、入力を固めて長期保管庫へ移送できる形にすることを「象徴機能」というようです。文字の集合体でなく「イメージとして取り込む」感じです。イメージとして取り込めば、脳にはたくさんの情報が入れられます。そのイメージこそが話者から受けた「意味の推測」の結果です。

リスニングは「音声を物理的に聴き取っている」のではありません。話者のこころを読み取る行動です。耳の鍛錬だけでは達成できません。意味のわからない音声を聴き続けても、こころを理解することはできるようになりません。

食べものを口に運んで、噛み砕いて、胃に一旦ためて、消化して、腸で吸収する作業にも似ています。
耳(聴覚)は「口に運ぶ」作業に過ぎません。それを繰り返しただけでは、ただ出て行くだけです。
噛み砕くのが文法力、それを貯める胃がワーキングメモリ、腸で消化・吸収する作業には周辺知識が必要です。

画像


関連記事:
http://je.at.webry.info/201205/article_13.html
http://je.at.webry.info/201202/article_5.html
http://je.at.webry.info/201111/article_6.html
http://je.at.webry.info/201201/article_28.html

すずきひろし


****お知らせ****


新刊 イラストと語源でおぼえる英単語集

*******
「英語耳」の松澤喜好先生と、Gogengoの角掛拓未さんとすずきひろしの語源好き三人が集まって「語源の広場」を始めました。 下のイラストをクリックしてみてください。
画像

英語の語源を様々な視点で学べるようなコンテンツが用意された、学習者のための広場です。
*************

神奈川県内のカルチャーセンターで講座を持っています(相模大野、厚木)。詳しくはホームページをご覧ください。初歩から音読・読書、ビジネスまでいろいろあります。

画像

画像

一般書籍 販売中!
イメージと語源でよくわかる 似ている英単語使い分けBOOK
イメージでつかむ 似ている英語使い分けBOOK
(清水建二・すずきひろし)
Newイメージで比べてわかる 前置詞使い分けBOOK
(すずきひろし・ミツイ直子)
  

↓pdf形式の電子書籍です。
DLmarket 語学
クレジットカードの他、楽天ID決済やコンビニ決済、
電子マネー決済、銀行振り込みなどが可能です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぴくとりある-絵で知る英語のこころ-語源編(L)
 すずきひろし

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
イラストで広がる英語の世界 語源・類語編
 すずきひろし

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
イラストで広がる英語の世界 前置詞編
 すずきひろし & ミツイ直子

 内容は「イメージで比べてわかる 前置詞使い分けBOOK」(ベレ出版)に引き継がれました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 お役に立てているのかなあ。下にある気持ち玉も押してみて。

テーマ

関連テーマ 一覧

すずきひろしの おとなのための英語塾 入塾お早めに

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文

コメントはFacebookでも 

リンク


画像

Copyright © 日本語と英語をつなぐ すずきひろし All Rights Reserved.
英語聴き取りを消化する;文法 日本語と英語をつなぐ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる